人事 マネジメントの性能
インドに渡り、I社の技術者として働き始めたKさんがまず驚いたことがある。
インドのIT企業は日本のIT企業に比べて教育投資に非常に積極的だといわれるが、I社の研修の質と量は想像以上だった。
「始めに研修を3カ月ほど受けました。
まず施設がすごくて、本社から離れた地方都市に数千人収容できる自社の教育専門施設を作っています。
そこでプログラミングやデータベースなどITの基礎や、財務・生産・物流などのビジネス知識、ERPパッケージの実践的な導入方法を学ぶのですが、I社で実際に経験したプロジェクトをモデルにした仮想プロジェクトに、かなりの日数をかけてグループで取り組みます。
最終日はシステム提案のプレゼンテーションで、試験官が工数・予算の見積りまで厳しく突っ込んでくる。
クラスメートは金融やメーカーからの転職者ばかりで、MBA取得者も多く、プレゼンテーションやディベートの能力がみんな高いですよ」。
ハードですが、そこから世界各国の顧客にサービスを提供するので、世界中で仕事ができます。
キャリア面でも、これまでやってきたハードウェア寄りの仕事から業務寄りの仕事にチェンジしたいという希望がかなうので、I社の求人募集に応募しました。
Aで磨いたスキルと経験が買われ、Kさんは採用された。
今後のキャリアについてはどう考えているのだろうか。
「イメージしているのは3年後位まで」だとKさんは言う。
「まず、SR/3財務会計の部分でプロフェッショナルになりたい。
米国の公認会計士の資格も取りたい。
中国語を生かして中国研修を終えたKさんは、バンガロールの本社に戻り、現在、財務会計担当としてSR/3システム導入後の運用サポートプロジェクトに携わっている。
その一つは米国の機械メーカーが顧客だ。
米国支社にいる同僚からシステムの不具合や顧客の要望を受けると、インド側でシステムの不具合修正や追加開発の対応を行う。
追加開発などの際は、ちょうど米国で仕事が終わる時間にインドでは始業となるため、ずっと止まることなく開発を進められる。
だから短納期が実現できるわけだ。
日本のIT企業との仕事の進め方には違いが多いと感じている。
上司の権限が強く、上が決めれば即日実行。
だから仕事が早い。
残業はあまりしない。
プロジェクトの進め方もシステム化されている。
「プロジェクトが始まると、規定のチェック管理事項に関して進捗状況を必ず社内システムに登録する仕組みです。
それを全員が忠実に実践します。
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